主な問題点やご質問に対するお答えをわかりやすく解説いたします。
市町村合併によって、住民の声が届きにくくなることはありませんか?

住民の声を反映するための仕組みをもっと活用していくことが必要です。
さらに、合併前の旧市町村の区域ごとに「地域審議会」を設置して、合併後の市町村の長に意見を述べることのできる制度も利用できます。
合併後の中心部と周辺部において、地域格差は生じないのですか?

合併前に、「合併協議会」において、合併した後のまちづくりの基本的な計画となる「市町村建設計画」をつくることになっています。
この計画に、地域住民の皆さんの様々な意見を反映させて、合併後の市町村がバランスのとれたまちづくりを展開するよう配慮していくことが大切です。
役場が遠くなって、今までより不便になりませんか?

合併後も、それまでの市役所や町村役場が、新市町村の支所や出張所として使われれば、住民票の写しや印鑑証明の交付といった窓口サービスは今までと変わりなく受けられます。また、情報技術の活用で、いろいろな場所からオンラインで申請や証明等が行われるようになれば、地理的な距離は問題にならなくなるでしょう。
行政サービスの水準が低下したり、公共料金が高くなるということはありませんか?

合併した後のサービス水準をどのようにしていくかは、合併協議会で十分に話し合って決められます。
一般的には、合併後の事務処理方法が効率化され、行政サービス水準は高く、負担は低くなるように調整されることが多いと言われています。
財政状況に差がある市町村の合併は、財政状況のよい市町村に不利になりませんか?

確かに財政状況に差がある市町村の合併については、このような不満の声もありますが、住民の皆さんの立場からすれば、通勤地・通学地を含めた生活圏の一体的な発展が図られることの方が望ましいともいえるのではないでしょうか。
市町村合併は、何時までにしなくてはならないというような期限はありますか?

市町村合併には、何時までにしなくてはならないというような期限はありませんが、
合併特例法の期限は、平成17年3月31日までとなっており、同期限までに合併が行われない場合は、同法に基づく財政支援措置等は受けられないことになります。
法定協議会設置後合併までに要する期間は、合併協議会を設置するまでに任意の研究会等でどの程度協議がなされたかによって違いますが、通常2年程度はかかるようですので、その時間も考慮した上で、協議や諸準備を進める必要があります。
(最近の合併事例で合併までに要した期間)
| 市町村名 |
任意協議会設置 |
法定協議会設置日(B) |
合併期日(A) |
(A)−(B) |
| 鹿嶋市 |
平成 7年 1月 |
平成 7年 2月 |
平成 7年 9月 |
7ヶ月 |
| 篠山市 |
平成 8年 3月 |
平成 9年 4月 |
平成11年 4月 |
2年 |
| 西東京市 |
平成10年 2月 |
平成11年10月 |
平成13年 1月 |
1年3ヶ月 |
| 潮来市 |
平成10年 4月 |
平成11年 8月 |
平成13年 4月 |
1年8ヶ月 |
| さいたま市 |
平成 9年12月 |
平成12年 4月 |
平成13年 5月 |
1年1ヶ月 |
財政基盤が脆弱な町村同士で合併すれば、経費の削減が図れるのは理解できるが、本当に財政基盤は強化されるのですか?

A町とB町が合併をすれば、三役や議員等の総数が減少し、その分の経費が削減されます。
また、総務、企画等の管理部門の効率化が図られ、サービス提供や事業実施を直接担当する部門等を手厚くすることが可能となり、総職員数についても将来に渡って全体的に少なくすることも可能です。
また、広域的、長期的視点からは、スポーツ施設、文化施設等の公共施設が効率的に配置され類似施設の重複がなくなり、歳出の抑制が可能です。
このようにして、歳出総額が抑制されれば、必然的に必要な歳入総額も抑制され(自主財源は変わらず、起債、補助金等が減る)、歳入に占める自主財源である地方税等の割合が高くなります。
歳入に占める自主財源である地方税収入の割合(自主財源比率)が高くなるということは、財政基盤の強化につながるといえます。
なお、
合併特例法の期限である平成17年3月までに合併をすれば、合併特例債等の財政支援を受けることが可能となります。
合併市町村においては、特例措置や財政支援を受けている間に、様々な事務事業の見直しや、行財政の効率化を図りながら、個性あるまちづくりを進めることによって、税源や使用料収入拡大に努めての行財政基盤の強化を行うことも重要なことと考えます。
町や村が市になるための要件は何んですか?

町や村が市になるための要件は、地方自治法第8条第1項に定められており、次の4つの要件をすべて備える必要があります。
(市となるための要件)
(1)人口5万人以上を有すること。
(2)中心の市街地を形成している区域内にある戸数(いわゆる連たん戸数)が、全戸数の6割以上であること。
(3)商工業その他の都市的業態に従事する者及びその者と同一世帯に属する者の数が、全人口の6割以上であること。
(4)都道府県の条例で定める都市的施設その他の都市としての要件を備えていること。
市になるための要件を緩和し、市町村合併に対する取り組みの気運を更に高めるため、合併特例法には、平成10年の改正で第5条の2、平成11年度の改正で第5条の3の特例が新たに盛り込まれました。
また、平成12年度の改正で附則第2条の2が追加され、市になるための要件は更に緩和されました。加えて、平成15年度の改正で第5条の2の改正と附則第2条の2が廃止され、人口要件の緩和が行われました。
合併特例法第5条の2では、平成17年3月31日までに合併すれば人口要件の3万人以上のみで市になれることされました。
合併特例法第5条の3では、新設合併のうち市の区域の全部を含む区域をもって行う場合は、上記の地方自治法第8条第1項各号の要件を備えていない場合であっても平成17年3月31日までに合併すれば、要件は備えているものとみなすこととされました。
具体的には次のとおりとなります。
○平成17年3月31日までに県へ平成18年3月31日までに合併する場合
| 市町村合併の類型 |
(1)人口要件 |
(2)中心市街地戸数割合 |
(3)都市的業態従事者割合 |
(4)条例で定める要件 |
| 新設合併 |
市の全域+他の市町村 |
どの要件も備える必要なし |
| 上のケース以外の場合 |
3万人 |
備える必要なし |
備える必要なし |
備える必要なし |
| 編入合併 |
市←他の市町村 |
編入をする市がそのまま存続する |
| 町村←他の町村 |
3万人 |
備える必要なし |
備える必要なし |
備える必要なし |
市制要件の人口は、何の資料による人口を使うのですか?

市制要件のうち人口については、地方自治法第8条第1項の原則要件規定(5万人)の他、合併特例法
第5条の2(3万人)で緩和措置が定められています。
地方自治法第254条に、「この法律における人口は、官報で公示された最近の国勢調査又はこれに準ずる全国的な人口調査の結果による人口による。」と規定されています。
合併特例法の人口要件緩和規定は地方自治法の人数要件を緩和するだけの特例措置なので、いずれについても、同条により最近の国勢調査等の結果データを使用することになります。
市と町村とではどのような違いがあるのですか?

市と町村の組織や権能等における相違を示すと、概ね次のようになります。
| 項 目 |
市 |
町 村 |
関係法令 |
| 議員の定数 |
・人口5万以上15万未満の市の場合の議員定数(上限)は30人 |
・人口2万以上の町村の場合の議員定数(上限)は26人 |
自治法91条 |
| 議会の招集の告示期間 |
・開会の日の7日前までに告示 |
・開会の日の3日前までに告示 |
自治法101条 |
| 議会事務局を置かない場合の職員の配置 |
・議会事務局を置かない市の議会に書記長、書記その他の職員を置く |
・議会事務局を置かない町村の議会に書記長、書記その他の職員を置く。但し、書記長を置かないことができる |
地方自治法138条 |
| 収入役 |
・収入役を置かなければならない |
・条例で収入役を置かず、町村長又は助役をしてその事務を兼掌させることができる |
地方自治法168条 |
| 選挙管理委委員会の職員 |
・市の選挙管理委員会に書記長、書記その他の職員を置く。 |
・町村の選挙管理委員会に書記その他の職員を置く |
地方自治法191条 |
| 監査委員の定数 |
・人口25万人未満の市は、3人又は2人 |
・2人 |
地方自治法195条 |
| 選挙期間 |
・指定都市以外の市の議会の議員及び長の選挙の期間は7日間 |
・議会の議員及び長の選挙の期間は5日間 |
公選法33条 |
| 福祉事務所 |
・福祉事務所の設置が義務づけられている |
・福祉事務所の設置は任意 |
社会福祉法14条 |
| 生活保護 |
・生活保護の決定及び実施等を行う |
・福祉事務所を設置していない町村は、これを行わない |
生活保護法19条等 |
| 妊産婦等の入所等の措置 |
・妊産婦等の助産施設又は母子生活支援施設への入所等措置を行う |
・福祉事務所を設置していない町村は、これを行わない |
児童福祉法22条、23条等 |
| 障害児福祉手当等 |
・障害児福祉手当、特別障害者手当の受給資格の認定及び支給等を行う |
・福祉事務所を設置していない町村は、これを行わない |
特別児童扶養手当等の支給に関する法律17条、26条の2等 |
| 知的障害者の援護等 |
・知的障害者の援護等を実施 |
・福祉事務所を設置していない町村は、これを行わない |
知的障害者福祉法9条等 |
| 児童扶養手当 |
・児童扶養手当の受給資格の認定及び支給等を行う |
・福祉事務所を設置していない町村は、これを行わない |
児童扶養手当法4条等 |
| 史跡名勝天然記念物 |
・市の教育委員会は、史跡名勝天然記念物の現状変更等(重大な現状変更等を除く)の許可等を行う |
・町村の教育委員会にあっては、これを行わない |
文化財保護法99条等 |
| 商店街振興組合等 |
・市の区域を越えない商店街振興組合及び商店街振興組合連合会の設立認可、定款の変更の許可等を行う |
・町村にあっては、これを行わない |
商店街振興組合法88条等 |
新設合併の場合、合併直後の市町村長の職務執行者は、どのようにして置かれるのですか?

新設合併の場合は、合併関係市町村の長は、合併の日の前日に失職することになりますから、地方自治法施行令第1条の2の規定により、新市町村長が選挙されるまでの間、つまり、公職選挙法第33条第3項により合併の日から50日以内に選挙が行われるまでの間、従来当該地方公共団体の地域に属していた関係地方公共団体の長たる者又は長であった者が(職務代理者を含む)、協議により合併市町村長の職務執行者を定める必要がありますが、合併の期日までに選任協議を行い、協議書を作成しておくことが適当です。
合併市町村長の職務執行者の職は暫定的なものですから、職員の任命のほか、条例・規則の制定、暫定予算執行等必要最小限の義務的職務のみを執行すべきであると解されます。
都道府県の境界にわたる市町村合併の手続きはどうなるのか?また、実際にそのような事例はありますか?

都道府県の境界にわたる市町村合併の手続きは、その合併形態によって異なります。
<編入合併の場合>
都道府県の境界にわたる編入合併については、都道府県の境界にわたる市町村の境界変更として地方自治法第7条第3項の規定が適用されます。
この場合、都道府県の区域に変動を生ずるという重要な処分であることから、通常の市町村合併と異なり、関係市町村と関係都道府県の議会の議決を経た上でなされる申請に基づき、総務大臣が廃置分合の処分を行うこととなります。
また、都道府県の境界にわたる編入合併の例は、昭和30年代に6件あり、そのうち本県で3件行われました。
・昭和33年10月15日(編 入) 郡上郡白鳥町 ←福井県大野郡石徹白村
・昭和33年10月15日(編 入) 中津川市 ←長野県西筑摩郡神坂村
・昭和30年 4月 1日(一部編入) 愛知県西加茂郡旭村 ←恵那郡三濃村
<新設合併の場合>
都道府県の境界にわたる新設合併については、都道府県の境界の変更として特別の手続きをとる必要があり、具体的には、地方自治法第6条第1項の適用を受け、特別の法律の制定を必要とします。
これは、都道府県の境界にわたる新設合併の場合は、新設された新市町村が関係都道府県のいずれに所属するかを明らかにしなければならないことから都道府県の境界変更として処理されるものです。
また、当該法律は、「一の地方公共団体のみに適用される特別法」に該当することから、両都道府県の住民投票においてそれぞれ過半数の同意を得て制定されることとなります(憲法第95条、地方自治法261条)。
なお、昭和の大合併以降、実例はありません。
飛び地状態での合併は可能ですか?

飛び地状態での合併は、効率的な行政運営の観点から好ましくない面もありますが、法的には可能です。
山口県の新南陽市の例があります。
新設市町村の名称について、カタカナやローマ字を使用するのはかまわないか、また、既に全国にある名称は使用できませんか?

合併により、新たに市町村が設置される新設合併の場合は、地方自治法第7条第1項の規定による設置の処分の際に名称が併せて決定されることとなっています。
地方公共団体の名称は、当該地域に住む住民の日常生活に密着しており、住民にとって非常に重要なものなので、その名称の意味するところがあまりにも不穏当なものであるとか、読み方の分からないもの、また、近隣地方公共団体の名称と類似しており、郵便物の配送等に混乱を生じるおそれがあるもの等は、不適当と思われます。
市町村の名称として、大多数は漢字を使用していますが、平仮名(さいたま市等12市町村)や片仮名(北海道ニセコ町、滋賀県マキノ町)の市町村も存在します。しかし、記号やローマ字を名称として使用している市町村はありません。
「☆○市」のような記号を用いたものは、その読み方がはっきりと特定できませんので不適当であると思われますし、ローマ字の場合、音読は可能ですが、従来から使用されている漢字、平仮名、片仮名と違って日本の文字ではないということに注意する必要があると思われます。
いずれにしても、市町村の名称については、そこに住む住民の日常生活にとって非常に重要なものですから十分に話し合って決めることが肝要です。
町村が市になった場合は、郡の区域から除外されるため、市の名称については郡名を冠することができないので、町村以上に団体の識別が容易であることが求められます。
この点については、「町を市とする処分を行う場合において、当該処分により新たに市となる地方公共団体の名称については、既存の市の名称と同一となり又は類似することとならないよう十分配慮すること」(昭和45年3月12日付け自治振第32号の事務次官通知)とされています。
なお、東京都と広島県に「府中市」が存在していますが、これは両都県においてわずか1日違いで市制施行されたという特殊事情によるものです。
編入合併をする場合、合併後の名称を新しく決めるのですか?

地方公共団体の名称は、地方自治法第3条第1項で従来の名称によることとされており、都道府県以外の地方公共団体がその名称を変更する場合は、同条第3項、第4項で、あらかじめ都道府県知事に協議し、条例で定めることとされています。
通常、編入合併の場合は名称変更はせず、編入する市町村の名称がそのまま使われていますが、合併に伴い市制施行がなされた場合、例えば、A町がB町を編入し、同時に市制施行する場合に、「A市」という名称が全国に既に存在していれば、同一名称とならないよう配慮しなければなりません。
この点に関して最近の例として、平成7年に茨城県の鹿島町が大野村を編入し、市制施行を行つた際、「鹿島市」が既に佐賀県に存在していたため、まず、「鹿島町→鹿嶋町」と名称変更し、市制施行して「鹿嶋市」となった例があります。
合併によって消滅した市町村の合併日前の決算は誰が行うか?また、その決算に関する監査委員の審査や議会の認定の手続きはどのようになるか?

通常の決算であれば、地方自治法第233条で定めるとおり、市町村の収入役が、出納の閉鎖後3月以内(8月31日まで)に決算を調製して市町村長に提出します。これを受けた市町村長は、監査委員の審査に付した後、監査委員の意見を付けて次の通常予算を審議する会議までに議会の認定に付するといった手続きになります。
そこで、市町村合併に伴って消滅する市町村の場合にあっては、審査や認定に付すべき監査委員、市町村議会も無くなりますので、その決算手続きをどう進めていくのかが問題となります。
合併によって消滅した市町村の決算については、地方自治法施行令第5条第2項に定めがあり、消滅した日をもって収支を打ち切り、消滅した市町村の長であった者又はその職務代理者であった者が決算することとされています。
消滅した市町村の長であった者が、例えば、4月1日が合併の場合は、3月末日までの12月間の決算を行い、10月1日が合併日の場合は、9月末日で収支を打ち切り、6月間の決算を行うことになります。
次に、同条第3項で、事務を承継した新市町村の長は、消滅した市町村の決算を新市町村の監査委員の審査に付し、監査委員の意見を付して新市町村の議会の認定に付することとされて、合併前後の調製が図られます。
合併に伴う決算の調整等の期限に関する定めはありませんが、十分に準備してできるだけ速やかに行われる必要があります。
これまでに行われた合併の期日はどのようになっているか?

昭和40年4月1日から平成13年5月1日までの間に全国で152件の市町村合併が行われていますが、そのうち年度が替わる4月1日に合併を行ったのは、40件とその数は一番多いですが、思ったより少なくも感じられます。
4月1日以外の合併では、1月1日、5月1日、11月1日等「1日」に合併したところが多数を占めますが、1月12日、3月3日、3月31日、10月16日等、月の途中で合併したケースもあります。
合併の期日は、色々な条件の下で決められてきたものであり、一概にどの期日が適当とは言えないものです。例えば、4月1日に合併するとした場合、次の事項が指摘されることもありますので参考にしていただき、十分に留意して臨む必要があると思われます。
※年度替わりは繁忙期であり、その上に合併に伴う新市町村としての事務が加わるので、事務量が膨大となります。
10月1日に合併する場合は、9月末での打ち切り予算となり、6ケ月間について決算することになりますが、4月1日で合併する場合、1年間分の集計作集等が必要になるなど事務量が前者と比べて多くなります。
また、年度末には、国、県支出金の受入等が集中するなど収入、支払いの件数も多く、細かな注意を要することも多いと思われます。
<参考>
決算統計調査における取扱は、次のようになっています。
合併により3月30日までに市町村が消滅した場合、消滅市町村の決算額は、新設又は編入された市町村の決算額に合算して統計処理を行うが、3月31日に消滅した市町村については、消滅市町村が単独で行った決算として統計処理を行う。
市町村合併によって住所表示が変更した場合、不動産登記簿や運転免許証、パスポートなどの住所変更手続きは必要ですか?

不動産登記簿については、合併前の市町村名を合併後の新市町村名として取り扱う「みなし規定」が不動産登記法第59条にあります。したがって、そのままでも問題はありませんが、変更しないと不都合な場合は、変更登記をすることができます。
なお、これ以外のものについては、特に法律で定められていませんが、概ね以下のとおりとなっています。
自動車運転免許証の本籍、住所は、更新時に変更しますので、合併時においては変更手続きを行う必要はありません。なお、更新時前に変更を希望される方は、最寄りの警察署及び県下の運転者講習センターで手続きをすることができます。
猟銃・空気銃等所持許可証、風俗営業許可証、古物商・古物市場主の許可証、質屋許可証、警備業法に基づく指導教育責任者資格者証等についても、合併時に変更手続きは必要ありませんが、書き換えを希望される方は、最寄りの警察署へご相談ください。
パスポートについては、住所変更の手続きは必要ありません。 参考
合併協議会とはどのような組織なのですか?

合併協議会とは、「合併市町村の建設に関する基本的な計画(市町村建設計画)の作成その他市町村の合併に関する協議を行う組織」です。地方自治法第252条の2及び合併特例法
第3条の規定に基づき、合併をしようとする市町村において設置するものとされています。
また、設置に当たっては、関係市町村の協議により規約を定めなければならず、この協議には関係市町村の議会の議決が必要となっています。なお、合併特例法
第3条第2項から第4項までには、合併協議会のメンバーについて、例えば、協議会の会長及び委員には関係地方公共団体の長、職員だけでなく、議会、学織経験者も規約の定めるところにより選任できるなど、地方自治法第252条の3第2項の特例が定められています。
合併協議会では、合併の是非そのものも議論されるのですか?

合併特例法
第3条で、合併協議会の任務は、「市町村建設計画の作成」及び「その他市町村の合併に関する協議」とされています。
「その他市町村の合併に関する協議」とは、そもそも合併を行うべきか否かの協議、合併をするとすればその方式(新設合併か編入合併か)はどうするか、事務所の位置や、職員の取扱はどうするのか等、法律上、事実上を問わず合併に伴って相互に協議することが適当であると考えられる事項の協議を広く含みます。
合併協議会での協議は、全員同意を要するのですか?

合併協議会規約では、「会議の運営」について定められていますが、その中で、一般的には「会議の議事その他会議の運営に関し必要な事項は、会長が会議に諮りこれを定める」と定められており、具体の議決方法は明記されていません。したがって、議決の仕方は各地域の合併協議会のそれぞれの判断に委ねられていると言えます。
例えば、原則として全員同意とするが、議論を尽くした上でやむを得ない場合は概ねの同意と定めて運営することも一つの方法として考えられます。
合併協議会事務局に対して構成市町村の職員をどのように派遣するのですか?

合併協議会は、地方自治法第252条の2の規定に基づく協議会で、法人格はなく、その性質上固有の職員を有せず、関係地方公共団体から派遣された職員をもってその事務を処理するものとされています。
職員を合併協議会に勤務させる方法としては、例えば、総務課付けとし、○○合併協議会事務局勤務を命じる辞令を発し、合併協議会は受動的に職員の派遣勤務を受ける方法があります。
職員の給料等については、関係地方公共団体の職員である以上それぞれの地方公共団体が負担し、合併協議会の事務のための旅費、時間外勤務手当等は合併協議会として支給するのが通例です。
合併協議会名で経費は執行できるのですか?

合併協議会は、「合併市町村の建設に関する基本的な計画(市町村建設計画)の作成その他市町村の合併に関する協議を行う」組織です。
合併協議会の予算執行の範囲については協議組織であることを考えると、なるべく事務用品や消耗品等の取得・管理・処分等、もっぱら消費的な経費の支弁に限るのが適当です。
しかしながら、例えば、合併に伴い電算システムを事前に統合整備する必要がある場合は、統合整備するための調査(準備経費)は協議会において行い、機械器具類や工事執行経費等(移行経費)は本格的な財産取得等を伴うため、関係地方公共団体が協議して取得することが考えられます。
合併協議会で作成することとなる「市町村建設計画」とは、どのようなものですか?

市町村建設計画は、市町村の合併に際し、合併関係市町村の住民に対して合併市町村の将来に関するビジョンを与え、これによって住民が合併の適否を判断するという、いわばマスタープランとしての役割を果たすものです。
また、市町村建設計画をもとにさまざまな支援措置が講じられることとなっています。
市町村建設計画の具体的な内容は、あくまでも合併協議会において合併関係市町村の自主的な判断により決定されるものですが、合併特例法
第5条第1項において、市町村建設計画に盛り込むべき事項が例示されています。
<合併市町村の建設の基本方針:合併特例法第5条第1項第1号>
新設合併の場合には当該合併市町村が将来進むべき方向及び行財政運営の基本方針等について、編入合併の場合には少なくとも編入される区域について当該区域が合併後において果たす役割及び合併市町村における位置づけ等について定めるもの。
<合併市町村又は合併市町村を包括する都道府県が実施する合併市町村の建設の根幹となるべき事業に関する事項:合併特例法第5条第1項第2号>
上記を実現するための市町村・都道府県事業についてその大綱を定めるもの。(合併特例法や合併市町村補助金等の活用事業等)
<公共的施設の統合整備に関する事項:合併特例法第5条第1項第3号>
庁舎・支所・出張所の統廃合等合併市町村の公共的施設の統合整備について定めるもの。
<合併市町村の財政計画:合併特例法第5条第1項第4号>
合併後概ね5〜10年程度の期間の財政計画について定めるもの。
市町村建設計画に、国の事業を盛り込むことは可能ですか?

合併特例法
第5条第1項2号で、市町村建設計画には、合併市町村又は合併市町村を包括する都道府県が実施する合併市町村の建設の根幹となるべき事業に関する事項について定めることとされています。
また、同条3項で、この計画の作成、変更の際には、あらかじめ都道府県知事に協議しなければならないこととされています。
このように、都道府県知事への協議が義務づけられているのは、市町村建設計画の内容をより適正で実効性のあるものとしていくためには、広域的な地方公共団体である都道府県が実態に沿った調整を行う等の必要があると考えられたことによります。
これに対して、市町村建設計画に国が実施する事業を位置づけることとされなかったのは、国の事業が入った場合、計画の作成等に当たって国の関係行政機関との調整が新たに必要となる可能性が生じることから、あくまでも合併関係市町村が自主的に作成する市町村建設計画に対して国が関与することは望ましくないと考えられたことによります。
新設合併に伴って、合併前の市町村長、助役、収入役、教育長の地位はどうなるのですか?

新設合併の場合、合併関係市町村の長は、その所属する市町村が消滅しますので、合併の日の前日に失職することとなります。市町村の設置による長の選挙については、公職選挙法第33条第3項により、新しい市町村の設置の日から50日以内に行われることとなっています(長の職務執行者については、
別問 職務執行者参考)。
新設合併の場合、合併関係市町村の助役や収入役も、合併の日の前日に失職することとなります。長の職務代理者が助役や収入役を選任することができない(昭和30年9月2日行政実例)ように、合併市町村長の職務執行者も助役や収入役を選任することはできませんので、新しく選挙された市町村長が議会の同意を得て助役や収入役を選任することとなります。
しかし、出納事務は不可欠なので、収入役については、地方自治法第170条第5項の規定により、合併の日に、合併市町村長の職務執行者が収入役職務代理者を選任し、正式に収入役が選任されるまでの間は、収入役職務代理者に収入役の職務を代理させることとなります。
市町村の教育長は、一般職に属する地方公務員とされております(昭和26年3月13日行政実例)が、地方教育行政の組織及び運営に関する法律(以下「地教行法」という。)第4条第1項、第16条第2項に基づき議会の同意を得て任命される特別職である教育委員会委員の身分を併せ持つことから、合併特例法
第9条の一般職員の身分保障規定の適用はないものと考えられており、新設合併の日の前日に失職することとなります。
そして、新設合併の場合、合併当初の教育長は、「教育委員会の委員が議会の同意を得て任命されるまでの間」地教行法施行令第18条第1項に基づき長の職務執行者によって臨時に選任された教育委員会委員の互選によって決められることとなります。(地教行法施行令第19条)
このように、新設合併に伴って合併関係市町村長の三役は、身分を失いますが、新しい市町村でこれらの者を引き続き任用する必要がある時は、先進地事例では、特別職の参与等を新たに設けるなどによって対応しています。
なお、編入合併の場合は、編入する市町村の三役等はそのまま留任しますが、編入される市町村の三役等は、合併と同時にその身分を失います。
新設合併に伴って、合併前の教育委員会委員、選挙管理委員会委員、監査委員の地位はどうなるのですか?

教育委員会委員等の委員は特別職の職員であり、合併特例法
第9条の一般職員の身分保障規定の適用はないので、新設合併によりその身分を失います。このため、合併後新たに選任又は選挙されることとなりますが、職務の継続性が求められることから、教育委員会委員及び選挙管理委員会委員については、臨時的な特別選定手続きによって選ばれた者が一定期間、その職務を行います。
教育委員会の合併当初の委員については、地教行法施行令第18条により、合併市町村長の職務執行者が、合併関係市町村の教育委員会の委員であった者の中から、臨時に選任することとなっています。
また、臨時に選任された委員の任期は、新市町村長選挙後最初に召集される議会の会期の末日までとなっています。
選挙管理委員会の合併当初委員は、地方自治法施行令第4条の規定に基づき、合併関係市町村の選挙管理委員である者又は選挙管理委員であった者の互選により定められます。そして、これらの者が、正式に議会で委員が選挙されるまでの間、臨時に選挙管理委員会委員の職務を行うこととなります。
監査委員については、臨時的な特別の選定手続きはありません。また、監査委員の選任は長の専権に属しますので、合併市町村長の職務執行者は監査委員の選任をすることはできません。
したがって、新しい市町村長によって監査委員が選任されるまでの間は、監査委員が置かれていない状態となります。
なお、編入合併の場合は、編入する市町村の各種委員の身分に変動はありませんが、編入される市町村の各種委員は、合併の日の前日にその身分を失います。
一般職の職員は合併に伴って身分が残るのですか?

市町村の一般職の職員の身分取扱については、地方公務員法の定めるところにより、一定の場合を除いては、その意に反して免職等をされないこととなっています。
しかし、新設合併の場合における旧市町村や編入合併の場合における編入される市町村は、合併により消滅することから、職員は当然その身分を失うこととなります。
そこで、合併特例法
第9条により、合併により失職することとなる一般職員については、合併市町村の職員として引き続き身分を保有するよう措置しなければならないと規定されています。
身分の保有は、合併関係市町村における身分を引き継ぐ旨の協議により措置されることとなります。
そして、その協議により合併関係市町村の職員が直ちに合併市町村の職員となるものではなく、合併日において、あらためて「身分を保有する措置」として任用行為を行う必要があり、編入した市町村長又は新設合併における合併市町村長の職務執行者(任命権者)が任用の辞令交付を行います。
新設合併に伴って、嘱託員の身分はどうなるのですか?

職員を任用する場合は、恒久的な職に任用することが原則ですが、地方公務員法に基づき、例外として一定の事由がある場合に限って、職員を臨時的に任用することができます。
臨時任用する場合でも、地方公務員法第3条に基づき特別職として顧問、参与、調査員、嘱託員等の一定の知識や技能等に基づき任命される者と、地方公務員法第22条に基づき臨時的任用される者とがあり、後者については、任用期間は1年を超えることができないとされています。
嘱託員については、一般職の職員ではありませんので、合併特例法第9条に基づく身分保障の規定の適用を受けません。
新設合併によって合併した時点で身分を失い、あらためて任用するかどうか個別に検討されることとなります。
合併により一部事務組合の構成団体が1つの市となった場合、消滅する一部事務組合の職員はどうなるのですか?

一部事務組合の構成団体が合併により1つになる場合は、市町村共同処理事務がなくなり一部事務組合は解散することとなりますので、一部事務組合の職員は、合併の前日に身分を失うこととなります。
そして、共同処理事務を合併市町村の事務として続ける場合は、市町村の職員として任用することを協議により取り決めた上で、合併日に合併市町村長の職務執行者が任用の辞令交付を行います。
合併関係市町村間で水道料金にかなりの格差がある場合、どのような調整の仕方が望ましいのですか?

地方自治法第10条第2項では、「住民は、法律の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の役務の提供をひとしく受ける権利を有し、その負担を分任する義務を負う」とされており、合併に当たっては、同項の趣旨に沿つて合併関係市町村間における各種行政サービスや使用料等を調整することとなります。
これらは、住民生活に大きな影響を及ぼすものであり、その取扱については、急激な変化を及ぼすことのないよう十分に留意しながら、合併後の健全経営の観点から総合的に調整される必要があります。
水道法においては、公正な水道料金の設定、差別的取扱の禁止等が定められており、合理的な理由がない限り、統一料金であることが要求されます。
平成12年4月1日現在では、次の4市町村が、一般(家事)用の基本料金等を区分して水道事業を行っています。
・北海道稚内市
母子家庭等生活保護世帯のために水道料金を安く設定
・北海道中川郡本別町
同 上
・群馬県北群馬郡榛東村
表流水を上水道に利用しており、地元の水利権に配慮して水道料金を安く2段階に設定
・長崎県南松浦郡富江町
浄水場建設時に土地を無償提供した地区に対して、水道料金を安く設定
合併時に一番安い合併関係市町村の水道料金に合わせることができればよいのですが、水道会計は独立採算制であり、合併後も健全な経営を維持するためには最低料金に合わせることができない場合があり、水道料金の格差が大きいときは中間の水道料金とすることも困難な場合があります。
基本的には、合併後の住民間の一体性を早く確保する観点から、場合によっては他の各種料金との調整を加味しながら、合併時からの水道料金の統一を図ることが適当と考えられます。
しかし、その調整がとれないほどの事情があれば、水道料金を数年間は旧市町村毎にそのまま維持し、その後できるだけ早い時期に統一料金を目指す等の調整方法を検討することも考えられます。
市町村合併に伴う事例としては、次のような例があります。
| ・ひたちなか市(茨城県) |
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合併関係市町村名 |
勝田市、那珂湊市 |
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合併年月 |
平成6年11月1日(新設合併) |
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経緯等 |
水源が異なることから直ぐに調整できず、4年間、水道料金を1本化しなかったが、4年後には統一料金にした。 |
| ・鹿嶋市(茨城県) |
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合併関係市町村名 |
鹿島町、大野村 |
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合併年月日 |
平成7年9月1日(編入合併) |
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経緯等 |
水道と簡易水道とで処理方式が異なることから、全域簡易水道の旧大野村は、別料金の形をとって現在に至っている。 |